ホモトピー論トップ

Toda bracket


 球面のhomotopy群の研究にToda bracketという日本の戸田先生が考えたアイデアが生かされている。4つの空間の列、
             

を考えたとき、gfとhgが共にnull homotoicである状況を考えると、そのhomotopyから

             

という2つのmapが誘導されるが、このとき、h、Cfをそれぞれ合成してあげると、2つのというmapを得る事ができる。これらは、底面のXでは等しいので、これをさらに張り合わせると、結局、というmapを得る事ができる。これは途中のhomotopyの選び方によらず、up to homotopyで一意に決まる。ということで、 の元をf,g,hによって得る事ができる。これを、[f,g,h]と並べて書くことから、Toda bracketと呼ばれる。
 これは例えばXが球面のときなどは、1次元高いhomotopy群の元を求める事ができるため、homotopy群の計算に応用されているらしい。